新しい年が明けました。本来は「おめでとうごさいます」とご挨拶すべきところですが、今年は元旦から大地震、羽田空港航空機事故、あちこちでの大火事と連日大きな災難が続きました。まずは被害に遭われたたくさんの方々に、お見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。そして一日でも早く、被害に遭われた方々が平安な日常生活が過ごせることを深くお祈りいたします。
単独に災害が起こる確率は同じなのでしょうが、それにしても新年3が日に、こうも悲惨な災害が続くと、一体今年はどうなるのだろうか、と暗澹とした気持ちになります。そんなやりきれない気持ちにお正月らしさを与えてくれたのは、やはり箱根駅伝でした。
とはいえ、お雑煮やおせちを朝食として食べながら箱根駅伝を見るいつものお正月のはずが、テロップでは、揺れが続く北陸の情報が続々入ります。被災地の方々のことを考えると、自分が当たり前のお正月を迎えていることにとても申し訳ない、という気持ちを持ったのは、きっと私一人ではなかったのではないかと思います。しかし選手たちの全身全霊をかけて今を必死で走り切る姿は、そんな後ろめたさから「今、自分がある場所で精いっぱい生きる大切さ」に戻してくれました。「今、私がおせちを食べることをやめても、被災者を救えるわけではない。今はたくさん感謝しておいしく食べよう。そしてできる時がきたら、私なりのベストを尽くそう」と思い直しました。
走ることは、とてもシンプルです。でもシンプルなゆえに、それだけ奥が深く、生きることと直結し、教えてくれることがたくさんあることを再度強く感じました。
今年も皆さまと、更にランニングの世界を深めていきたいと願っております。どうぞよろしくお願いします。 西村かおる(2024年1月)
※写真は「23年富士山頂のご来光」